2009年4月28日火曜日

玄箱にSubsonicをインストールしてみた

 SubsonicとはJavaで動くメディアストリーミングサーバーです。
httpプロトコルで通信でき、ブラウザからアクセスできるのでインターネット接続環境とブラウザがあればどこからでも利用できるのが魅力的です。
再生できるファイルは基本的にはmp3だけであり、Windows版ではプラグインの導入でAAC、OGG、WMA、FLAC、APEなどのファイルもリアルタイムでmp3に変換して再生できるようです。(Linux版は未サポート)
公式ページにデモアカウントが用意されているのでアクセスして使用感を試してみると良いでしょう。
 設定項目等の日本語表示には対応していませんが、日本語ファイル名やmp3のID3タグなどの読み込みは問題なく、普通に日本語で表示されました。
ただしID3タグの文字エンコード形式によっては文字化けするようです。
itunesなどでID3 ver2.3or2.4(UTF-8)などに変換すれば問題ないでしょう。自分はmp3は全てID3 ver2.4(UTF-8)に統一しています。
ジャケット画像も表示してくれるのでなかなかクールです。


公式ページのスクリーンショットを拝借

インストールは下記の手順で行いました。

 まず下準備としてバージョン5以降のJavaをインストールする必要があります。
公式ページのinstractionにはSun Java 5もしくはそれ以降のバージョンとありますが、玄箱はPowerPCアーキテクチャなのでSunの公式ページにあるJavaは使えません。(x86用しかない)
そこで下記のIBMのページからPowerPCバージョンをダウンロードしてきます。(IBMにID登録する必要あり。)
http://www.ibm.com/developerworks/java/jdk/linux/download.html


ibm-java-jre-6.0-4.0-linux-ppc.tgz
をダウンロードして玄箱へ転送します。
インストールはアーカイブを任意の場所に展開し、シンボリックリンクを作ります。(これで良いのかは疑問ですが・・・ひとまず動いてはいます。)
自分は以下のように設定しました。

# tar -vzxf ibm-java-jre-6.0-4.0-linux-ppc.tgz -C /usr/local/
# cd /bin
# ln -s /usr/local/ibm-java-ppc-60/jre/bin/java java


 次にsubsonicのインストールです。
こちらもアーカイブを任意の場所に展開するだけで完了です。
自分は以下のように設定しました。
※xxxはユーザー名

# mkdir /home/xxx/subsonic
# tar -vzxf subsonic-3.6-standalone.tar.gz /home/xxx/subsonic

 展開したディレクトリ内のsubsonic.shを編集して基本設定を行います。
# vi subsonic.sh

SUBSONIC_HOME=/home/xxx/subsonic (Subsonicをインストールした場所を指定)
SUBSONIC_PORT=8080 (アクセスするためのポートの設定。通常はデフォルトの8080で良いと思う。)
SUBSONIC_CONTEXT_PATH=/もしくは/subsonic (何の設定か良くわからない。参考ページでは/subsonic推奨)
MAX_MEMORY=64 (最大メモリ占有量の設定?デフォルトの64で問題なさそう。)

 さて後はSubsonicを起動するだけです。が、ここで問題が発生しました。
本来ならばsubsonic.shを実行すると起動してくれるはずなのですが、うまく起動しません。
そこで、ひとまず動けば良しということでsubsonic.sh内の基本設定の下に記述されている起動コマンドをコメントアウトし、自分は下記の1行を追加しプログラム本体を直接起動するようにしました。

/usr/local/ibm-java-ppc-60/jre/bin/java -jar subsonic-booter-jar-with-dependencies.jar&

 この場合、基本設定は反映されませんのでポート80で起動します。
また起動には5分間くらいかかりますのであせらず完全に起動するまでじっくり待ちましょう。玄箱のCPUで動かすには少々荷が重いようです。
起動してから5分ほど経ったらブラウザで下記のようにhttpで玄箱のアドレスを指定してアクセスするとSubsonicのログイン画面が表示されるはずです。
動きがもっさりしてて遅いのでブラウザが読み込み中のままになってもしばらく待ってみましょう。

http://玄箱のアドレス:設定したポート/

 因みに外部からのアクセスも問題なくできました。(ルーターなどの設定は各自。)
これでインターネット接続環境がある場所いつでも好きな音楽が聴けるようになりました。
内部からのアクセス、外部からのアクセスどちらでももっさり感は変わらないので、玄箱のCPU、メモリあたりがボトルネックになっているようです。

 デフォルトのログインID、Passはadmin、adminです。
ログイン後速やかに変更しましょう。

 adminでログインするとsettingsで音楽ファイルあるディレクトリを指定できます。(自分の場合は/mnt/share/Music)
指定場所以下のディレクトリを読み込んで画面左側のインデックスにABC順にリストアップしてくれます。


設定・使い方は下記ページを参考にしました。
http://sourceforge.jp/magazine/08/11/12/023258


参考ページ
http://caviar.air-nifty.com/note/2006/05/airproxy3airpro_c8dc.html
http://sourceforge.jp/magazine/08/11/12/023258



追記
 下記ページにて7bit様が日本語表示パッチを有志で配布されています。
自分もありがたく使わせていただいております。日本語の方が直感的に操作でき、大変便利です。
http://nanabit.net/blog/2009/04/15/subsonic-ja/

追記2
上記日本語表示パッチについて
5/8に公開されたSubsonic 3.7.beta1から正式に組み込まれたようです。
パッチを当てずとも言語設定で日本語を選べば良いようです。

2009年4月4日土曜日

Ubuntu 9.04 betaの起動速度を計ってみた

Aspire OneにインストールしたUbuntu 9.04 betaの起動速度を計測してみました。

まず電源Onからデスクトップが完全に立ち上がるまでの時間をストップウォッチで計測しました。
ちなみにGRUBのOS選択画面での待ち時間4秒、ログイン操作時間約3秒を含んだ値です。

で、結果は「45秒」でした。

十分に早いのではないでしょうか?
特にチューニングなどもせずにインストールしたままの状態ですので、もう少し設定などを突き詰めれば早くなるのかもしれません。
8.10ではインストールしてあるソフトなど今と環境が違うので一概には比べられませんが55秒かかっていました。たった10秒の差ですが、割合的には20%近く高速化していることになります。ここまで来ると起動で待たされるという感覚がなくなってきます。

次にbootchartでの計測値ですがなんと「14秒」という驚異的な値となりました!
9.04で大幅に起動時間が早くなるとは言われていましたが、実際の計測値を見ると本当に驚きます。8.10の起動時間は32秒でしたので半分以下となっています。8.10の計測値はこちら
下の画像は計測結果のグラフです。

2009年4月3日金曜日

Ubuntu 9.04 beta on Aspire One

Aspire OneにUbuntu 9.04 betaをインストールしてみました。

8.10からのアップデート手順
端末で
$update-manager -d
あとはアップデートマネージャのウィザードに従ってインストールするだけ。

●私の環境での不具合
ATOK X3 for Linux (atokx3up2)をインストールしてある環境で9.04にアップデートすると、OS起動後全てのアプリケーションがクラッシュしてしまい立ち上がらない。
→iiimxがクラッシュしてるっぽいので一度コマンドラインでログインし、
$sudo apt-get purge iiim-x
でATOK関連のモジュールをアンインストール(よくわからないのでiiim-x以外にもiiim-*は全てアンインストールした)したら正常に起動するようになりました。再度ATOKをインストールしなおしたらクラッシュすることなく正常に使えています。
ただしATOKのタスクバーを縦型にするとバーは横型でその中の文字だけ縦型になります(笑)。Justsystemがアップデートしてくれるまで待つしかないでしょう。


今のところ無線LAN、サウンドなどはデフォルトの状態で正常に動いているようです。
特に無線LANは今までWPA2を使用しているとうまくつながらなかったのが嘘のように快調に動いています。ちなみ私の使っているアクセスポイントはFONのMyPlaceです。

8.10に比べると起動が目に見えて速くなりました。また動作も若干軽快になったように感じます。プラシーボかもしれませんが。
ついでに音量・輝度調節等したときに出てくる通知表示がかっこよくなりました。


追記
無線LANの設定を8.10の設定のまま(ath_pci)で使っていましたが、WPA2で通信しているとしばらして切断される現象が確認されました。9.04をクリーンインストールする場合はath5kドライバが自動で組み込まれるので問題ないと思います。
調べてみたところ、Ubuntuのコミュニティーページにしっかりと動作検証情報が載っていました。

因みに自分は下記の通りに設定しました。

/etc/modules に「ath5k」を追記(ath_pciの記載がある場合は削除かコメントアウトしておく)
/etc/modprobe.d/blacklist-ath_pci.conf に「blacklist ath_pci」「blacklist acer_wmi」を追記

無線LANのアクセスLEDを光らせるために下記のモジュールをインストール
$apt-get install linux-backports-modules-jaunty


追記2
左側のSDカードスロット(Storage Expansion)はOS起動後にSDカードを挿入しても自動で認識してくれるようになりました。右側のカードスロットは相変わらず起動前にカードを挿入しておかないと認識できません。
ATOKのバグがもう一つありました。変換候補の意味の表示が全て縦書きになってしまっています。
余談ですが、Justsystemの筆頭株主がキーエンスになったとニュースに出ていました。ATOKは重宝しているので無くなってしまう様なことになるとかなり困るのですが・・・。特にLinux版なんかは儲かっていないだろうからなぁ。